2021年10月8日

ショパンソファ張替え修理 S様邸

今回の修理でご紹介するショパンというシリーズは、弊社社員の間でもとても人気のあるシリーズです。
すでに廃番になってしまったにもかかわらず、社員がアンティークショップで見つけてきたり、譲り受けたりして修理を個人的に依頼してくるケースが多いです。(現在も3人の社員から依頼承り中)

椅子やソファの裏をご覧いただくと、黒い生地が張ってあることがあります。これは金巾(かなきん)と呼ばれる資材です。ウレタン材が古くなるとボロボロになり座った振動でウレタンの粉が落ちてくることがあります。ウレタンの粉などが落ちてこないようにカバーすることが金巾の役割の一つです。今回のお客様の商品もウレタンがボロボロになってしまっていました。

工場では、同時進行で様々なソファが修理されています。見比べてみるとそれぞれ形が異なることが分かります。

入荷時の検品で木部に割れがあることがわかりました。
修理方法は2つあります。
①ただ接着するだけ
②接着+研磨+部分塗装

それぞれメリット、デメリットがあります。
①ただ接着するだけ
 メリット:費用が安い
 デメリット:接着して強度は保てているが見た目はあまり綺麗ではない
②接着+研磨+部分塗装
 メリット:傷がどこにあったのかわからないくらい綺麗になる
 デメリット:①と比べて費用が高くなる

今回の修理では②の方法をお選びいただけたので、とても綺麗に仕上がりました。
このような傷の場合、2パターンの修理方法をご提案しますが、多くのお客様は「せっかくだから綺麗に直して」とおっしゃってくださいます。

元々布地のソファをご利用いただいておりましたが、メンテナンスがしやすいようにという理由で合成皮革の生地をお選びいただきました。

最後にショパンという家具についてご紹介します。
ショパンは1971年の発売当時、カリンと呼ばれる樹種で作られていました。カリンは非常に硬い材料のため加工がとても難しい材料です。その反面、硬いという特性を生かし、他の材料では実現できなかった非常に細く美しいラインの椅子を作ることに成功した椅子で、マルニ木工の技術の高さを証明できる製品でもあります。
木の特性上、フレームへのダメージも少ないことが多く、長く使っていただくにはとても適している椅子だと思います。

/// 家具のリフォーム相談会のお知らせ ///
 会期:10月9日(土)~10月17日(日)
 会場:maruni tokyo 〒103-0004 東京都中央区東日本橋3-6-13
 ※定休日 水曜日 ※完全予約制
 期間中は特別価格にて修理を承りますので、お得なこの機会にぜひご利用ください。
 詳細については下記ページをご覧ください。
 【関東エリア】maruni tokyoにてリフォーム相談会を開催

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