2022年1月14日

アービン張替え塗装修理 Y様邸

廃番になってしまった製品の中で、今でもよく修理のご依頼をいただく椅子に「アービン」があります。アービンは背の籐張りと生地を縫い合わせた座面が印象的な椅子です。

今回のご依頼内容は以下の3点でした。

  • 座面の張替え
  • 背もたれ籐の張替え
  • 木部の塗装

座面の張替え

販売当時は写真のように生地を縫い合わせたデザインになっており、アービンの特徴にもなっています。また座面が簡単に取り外せるため、張替えしやすい仕様になっています。

背もたれ籐の張替え

背の籐張り部分は、当時は「ゴザ目」という籐の目が詰まった編み方でしたが、現在はゴザ目が無いため「四ツ目」という編み方のものに変更になります。

  • ゴザ目・・・網目に隙間を空けずに編み込んだもの
  • 四つ目・・・縦横方向で籐1本分ほど隙間をあけて編み込んだもの

工場内では籐のカットを効率よく行うために、このような道具を使っています。
商品の番号を板に記載して籐の先端を引っ張り、その商品番号が記載されたラインに合わせてカットすることで、必要な長さがすぐに測れるというものです。

木部の塗装

塗装については、家具の状態やお客様のお好みなどいろいろありますが、私の個人的な感覚としては「経年変化を感じられる雰囲気のいい塗装の剥がれ方」と「張地などがきれいになることで傷が目立ち過ぎてしまう剥がれ方」があるように思います。
今回は後者、綺麗になった籐や張地に対して、傷が少し目立ち過ぎてしまう気がしましたので、塗装をお勧めしました。

タイミングよく納品に立ち会うことができました。明るい部屋にきれいになったアービンの椅子が並びました。お客様からは「これで一生使えます」と嬉しい言葉もいただきました。

2022年もお客様の暮らしに寄り添うリフォーム事例をご紹介して参ります。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

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