今回修理させていただいた「ソフィア」というチェアは、現在も販売されている「エドワード」というチェアに形が少し似ています。

ただ、図面で見比べてみると「エドワード」に比べて「ソフィア」の方が少し幅が広く、背も低いことがわかります。

当時のカタログを見ると、ダイニングシーンで使用している写真とリビングシーンで使用している写真があり、「多目的に利用できる家具」と表記がありました。

今回修理をご依頼いただいたお客様も、普段はリビングで使用しているものの、来客時にはダイニングテーブルに合わせて、ダイニングチェアとして利用しているとおっしゃっていました。

張替えにあたり、ウレタンも新しく交換していきます。このウレタン構成も、多目的に使用されることを想定した椅子の場合、果たしてどのバランスが一番良いのか。硬すぎず柔らかすぎず、当時の開発担当者が頭を悩ませつつも、最適な座り心地を考えたことが分かります。

「テレビを見ながら癖でよく触っちゃうのよ」と教えていただいた肘先は、塗装が剥がれていたので塗装修理のご依頼もいただきました。

この「ソフィア」というチェアは木部塗装が均一ではなく、背の上部や肘先にかけて色が濃くなるようなグラデーション仕上げになっています。

このような塗装の仕上げ方については、マニュアルなどはなく、職人の感性が問われる作業です。

ソファでもなくチェアでもない、不思議な家具はそこまで多くありません。

今回張替えしていただいたお客様も、当初張替えの金額をお伝えした時は予算オーバーで買替えようか悩まれていましたが、ショールームへお越しいただき、様々なチェアやソファを座り比べていただいたところ、「やはり今の家具が良い」と張替えていただくことになりました。

これからもダイニングでもリビングでもお客様の生活に合わせながら、長くご愛用いただければ嬉しく思います。

/// 家具のリフォーム相談会のお知らせ ///
会期：8月6日(土)・7日(日)  10:00 ～ 18:00　※予約制
会場：maruni tokyo　〒103-0004　東京都中央区東日本橋3-6-13
お問い合わせ：03-3663-0515
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この度、家具のリフォーム相談会を開催いたします。
会期中は特別価格にて修理を承るほか、専任スタッフに直接ご相談いただけます。
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