家具のリフォームブログ
梱包作業(テーブル編)
「手際が良くて見ていて気持ちが良い」
テーブルの梱包作業を見ていていつも私が感じることです。
椅子とは異なり、テーブルは決まったサイズの梱包用の箱がなく、それぞれのサイズに合わせて段ボールを都度加工し、梱包していきます。
私も現場で段ボールを加工して商品を梱包することがあるのですが、不器用で迷いながら作業することが多いため、工場スタッフの迷いのないカッターさばきは、いつ見ても惚れ惚れしてしまいます。
以前に椅子の梱包をご紹介したことがありましたが、今回はテーブルの梱包作業についてご紹介します。
エサフォームと呼ばれる緩衝材の上に天板を下にして乗せます。
このエサフォームの厚さもいくつかあり、テーブルの天板用のものは椅子用のものより厚みのあるものを使用しています。
今回梱包しているテーブルは社内では1143型と呼ばれるテーブルですが、実は新品の時と修理でお預かりした時とでは、梱包方法が異なります。
新規でご購入いただいた場合は、脚をばらして天板とは別に梱包しますが、修理でお預かりした場合は天板と脚を取り付けた状態で梱包します。
これは長期間のご使用による家具の変化を考慮しています。例えば木が痩せていたり、金具の取付位置が動いていたりすることがあり、新品同様に一度ばらしてお客様宅で組み立てると、テーブルがグラついてしまう可能性があるためです。
緩衝材でしっかりと木部を保護し、その状態のテーブル寸法を計測します。次に段ボールをテーブルサイズに合わせて加工していきます。
角は段ボールをあらかじめ数mm程度切り取っておくと、箱の状態にした時に膨らむことなくきれいに納まります。
脚側は底が抜けないよう、段ボールを二重にしています。
PPバンドで上下の箱を固定します。PPバンドが当たる部分にはさらに補強用の段ボールを挟んでいます。
張替えの生地同様、段ボールも貴重な資材です。1枚の段ボールを出来る限り使い切り、ゴミにならないよう工夫することも常に考えられています。
※大きい段ボールの上に乗っている3つのパーツが今回の梱包で余った段ボールです。このように余ったものも補強用の小さなパーツとして次の梱包で活用します。
テーブルは形状もサイズも様々なため、その数だけ適した梱包サイズ・方法があります。
今回ご紹介したように、お修理などで天板と脚が一体のまま梱包するものもあれば(写真左)、新品や家具の状態によって脚を分解して梱包するもの(写真右)もあります。
その都度、梱包サイズを1つ1つ計測することで、最適な梱包を行っています。
梱包はお客様のご自宅へお届けしてその役割を終えますが、無事にお届けするための大切な工程です。工場では商品づくりと同じように丁寧に作業し、梱包資材も大切に扱っています。