2024年4月12日

店舗に合わせた椅子の脚カット I様邸

今回は椅子の脚カットについてご紹介します。  

ワイン好きが高じて、ご自宅を改装して飲食店をスタートされたI様。
カウンター用の椅子に弊社のLightwoodバースツールhighをお選びいただきましたが、実際にカウンターに合わせてみたところ、スツールが高すぎることがわかり、改めて脚カットのご依頼をいただきました。 

治具の使い方

脚カットをする際には写真のような治具を使用します。専用の道具を使うことでガタツキが出ないように作業することができます。

まず、治具にある深さ5cm(※)の溝にカットする椅子の脚を置きます。
※治具によって深さは異なります。

深さ5cmの治具に椅子をセットした状態のまま、治具に沿わせてのこぎりの歯を水平に入れていきます。治具は定規のような役割を担います。 

お客様からご要望いただく脚カットは5cmと決まっているわけではありません。3cmカットして欲しい、1cmカットして欲しいなど様々です。  

そのような場合、カットする長さに応じて厚み1cmの板を調整材として使用します。
例えば、3cmカットのご要望をいただいた場合、調整材を2枚(=2cm)溝に入れることで深さが3cmになり、3cmカットすることができます。

治具を使用して脚カットをした後は、まっすぐに切れているか確認をしますが、目視で判断することは非常に難しいため、平らなガラス板の上に椅子を置き、ガタツキが無いか確認をします。

脚カットできないもの、お勧めしないもの

弊社の商品もすべての脚がカットできるわけではありません。
写真のようなキャスターが付いたタイプ、脚が金属のタイプはカットできません。

こちらの脚は木材なのでカットすることは可能ですが、脚先まで意匠が施されており、カットしてしまうと、脚先はもちろん場合によっては全体のデザインも崩れてしまうため、あまりお勧めしておりません。

座りやすい椅子の高さ

I様も迷われていらっしゃったテーブルと椅子の高さについて。
一般的なダイニングテーブルと椅子であれば、すでに座りやすい高さに設定されているため迷うことは少ないと思いますが、カウンターになると、施設の状況などによって変わってきます。  

その際に一つの指標になるのが「差尺」という寸法です。天板の高さから椅子の座面の高さまでのことを言います。一般的には、この差尺が27~30cmであれば座りやすいと言われています。
I様にも差尺を考えてカットする寸法を決めていただきました。

脚をカットしたことで、お店のカウンターにもぴったりと合い、座りやすくなったと思います。
とても素敵なお店なので、個人的にもぜひ伺いたいと思います。 

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