商品紹介|シリーズ
ブリタニア
マルニだからできる、マルニでしかつくれないものを
「これ、すてきだわ。」ファーストインプレッションでその声を聞きたかった。上質なものに囲まれて暮らす眼を持つ貴婦人をも一目惚れさせる美しさ、それを私たちはつくりたかった。「売れ筋」を追うのではなく、自ら「売れ筋」をつくりたい。
マルニは創業以来、流行に先駆け、技術導入や技術開発、商品デザインをすすめ、販売方法を実践し、業界のリーダー的な役割を担ってきました。しかし近年※1、景気低迷でその機運は弱まり、マルニのオリジナル性が徐々に薄れてしまったところがあります。そこで今期、創業当時の精神に立ち戻り再奮起。時代に迎合するのではなくマルニ木工でしかつくれないものをつくる、いうなればマルニ・クラフトマンの理想をかたちにしようと私たちは考えたのです。その第一弾が「ブリタニア」。安心して使い続けていける普遍性を兼ね備えた、マルニの得意とするトラディショナルデザインがベースになっています。
「歴史を感じさせる重厚さと植物のみずみずしい凛とした美しさが見事に共生している芸術品のよう」。これこそが「ブリタニア」の魅力なのです。
※1)2004年頃
進歩的な女性が愛する家具
「ブリタニア」の想定するターゲットは、「上質なものを見極める、選択眼を持つ女性」。その眼は、数年で培われたものでなく熟成したヒストリーの中で培われたもの。例えるなら、アンティーク家具を雑誌などで見て憧れている女性ではない。アンティーク家具が置かれている家で暮らしたことがあるうえでアンティーク家具を好む女性のことを指します。受け継がれたアンティーク家具の奥深さを知っている女性は、自然と自分に合った上質な家具を選ぶことが出来るからです。
また、上質で華やかな演出が上手にできる女性も、すばらしい選択眼をもたれています。例えば、現在子どもたちは独立し時間にゆとりがあり、また、子どもとは大人の関係でお互いに相談できる間柄、いわゆる友だち親子。今を楽しむ女性は、暮らしを豊かにすることを第一に考え、たまに訪れる家族との団欒や客人をもてなす場所にこだわりをもっているからでしょう。
このような大人の余裕というべき円熟を感じさせる、好感度な女性がブリタニアの真価を理解していただける方と私たちは考えています。
希少。選び抜いた格調高い素材
美しい艶と深い風合いをもつ「ブリタニア」。デザインの美しさを追求するだけでなく、素材そのものも上質なものを採用しています。ブリタニアの主材はドイツ産のビーチですが、ビーチの中でも特に品質の高いものを厳選して使用しています。品質グレードはSUPERIOR(スペリオール)。家具を作る上での欠点が非常に少ない、ほぼ最上級に位置する等級です。さらにマルニでは、そのビーチの板材がドイツから入荷した後、家具の狂いが起こりにくいよう、日本の気候になじむまで十分な期間を置いてから加工を始めています。さらにファブリックは上質なものを提供することで定評のある V&V 社(ベルギー製)の最高級品を採用しました。昔から高貴さを表す色とされているゴールドを基調としたは華やかで贅沢なテクスチャー。強度面でも優れ、へたりや毛玉の出来にくい素材です。
贅沢はなれてしまえば日常、私たちは、毎日の暮らしを豊かにするためには日常が上質であるべきだと考えます。改まった宴の席もリラックスした朝食にもブリタニアがもたらしてくれる満足は、この上ない日常といえるでしょう。
紡ぐ時間、進化する家具
「ブリタニア」を手にした瞬間から、新しい思い出がはじまります。
日だまりの中ゆったりくつろいだり、客人を招いてちょっとした宴を開いてみたり…。本当にセンスのいい女性は暮らしの隅々にまで気を配り、細やかな生活アイテムにも手を抜かず、上質で心地よりものだけを厳選して充実した時間を紡いでいます。
このようなこだわりを持つ、好感度な母に幼い頃から育てられた娘は、自然と上質なものを見極める眼や扱いを学ぶもの。つまり、母の愛用する価値あるものは娘に受け継がれていくのです。時を経ても手入れをしてゆくことで風合いや深み美しさが増す「ブリタニア」は、女性の人生を連想させます。それゆえ、流行を超え愛用されるじょう上質な家具なのでしょう。
「ブリタニア」が他の家具と違っている点。それは、マルニクラフトマンシップの総力をつめこみ、常に「上質」を追求したこと。貴婦人、大切なお客さま、家族団欒など、さまざまな人びとが使うシーンを思い描き、作り上げた「ブリタニア」は、まさにユーザーが使うことで育つ「一流」なのです。
ブリタニアをつくる人たち
家具は日本全国でつくられていますが、私たちマルニは分業でひとつの家具を作り上げます。「ブリタニア」が出来るまでにも、丸太から切り出し大割製材した木材を乾燥させる木材担当、仕上がりの色や木目を想定して吟味して必要な部材を小割製材する木取り担当、機械や手加工で部材を加工する加工担当、彫刻を施す木工担当、部材を形に組立て細部を磨き仕上げていくていく組立担当、木肌を美しく見せる塗装担当、美しいファブリックを張る縫製担当、など何人ものクラフトマンが関わっているのです。
つまり「ブリタニア」は、マルニならではの連携プレーがあるからこそ、生まれたもの。「ブリタニア」は、各セクションのスペシャリストが企画から携わり具体化したものです。それぞれのクラフトマンが持つ力を集結させ、今までにない最高傑作が完成しました。一見しただけではわからない、一つの家具「ブリタニア」が誕生するまでのプロセスを知れば、もっと上手な家具とのつきあい方が見えてきます。